私の社会人人生の中で、バイブルといってよいほど、自分の軸となっている本を紹介したいと思います。
社会人として仕事をしていく上で必ず必要な要素であるロジカルシンキングについてまとまっている本であり、私のいまの社会人としての立場を支える最初になった本だと感じております。
内容的には少し難しいところもあるかと思いますが、私がいまだに影響を受けていると感じることを、経験と照らし合わせながらまとめてみようと思います。
もくじ
後から感じたこの本の影響
本の内容としては、いわゆるロジカルシンキングや、その考えをアウトプットする、書くときに、どのようにすれば良いか、といった点が網羅的に記載されていると思います。
その中で、私が、いま社会人経験20年ほどになりますが、いまだに影響を受けていると感じる点は、タイトル通りかも知れませんが2つあります。
・資料のまとめかた
・物事を整理して考える力
○資料のまとめ方
言い訳かも知れませんが、私は理系出身ということもあり、文章を書くということから逃げてきた人生でした。
しかし、新卒で配属された部署は、文章を書くことが仕事ともいえる部署でした。
海外の新しいテクノロジやサービスを、自社のサービスに生かすことができないか、という問いに回答する資料(提言資料、提案資料)作成をする仕事になります。
新しい技術やサービスに触れることができてすごく楽しかったのですが、
私が「○○で活用することが望まれる」といった提案資料を書いても、全然響かないのです。
経験が浅いから、というのも理由の1つだとは思いますが、一番はメッセージの出し方が悪かったのだと思います。
当時良く言われていたことは、「ストーリーが無い、目次から作れ」といったことですが、
正直全然ピンとこなかったです。
「新しいことに対して資料を作成するのに、目次から作れるわけないでしょ」とまで心の中では思っていました。
そんな状況でもなんとか業務をこなしてはいたのですが、ある時、上司の机の上にあるこの本が目に留まり、何となく購入して読んでみることにしました。
そこでようやく言われていることが分かるようになってきました。
資料の種類やタイミングなどによって、いろいろな書き方があることは事実だとは思いますが、
1スライド1メッセージ
1メッセージをつなげて読むだけで資料の全体像が分かる
資料の作り始めにそこを最初に作る
という考え方は私にはすごくしっくりきました。
いまでも、1スライドに色々な情報を詰め込む資料を見るだけで嫌気がさします。
特に図や絵に頼っているような資料は、正直何かをけむに巻こうとしているとさえ感じます。
図や絵が必要だと感じる機会もまた別であるのですが、まずは、1スライド1メッセージの書き方をするだけで、格段に読みやすい資料を作成できるようになると思います。
○物事を整理して考える力
結局これができないと、前項の1スライド1メッセージもできないので、あまり分けて考える部分ではないかも知れません。
ただ整理して考える力は資料作成のときだけではなく、相手の話、意見を聴くときにとても重要な要素になると思います。
エンジニアとして成長していくと、いわゆる上流工程と呼ばれる要件定義や基本設計といった工程に関わることが増えてくると思います。
その時に重要となるのは、ユーザーの本当の意味での要件、これを聴き取ることが非常に重要になってきます。
そのためには、ユーザーの発言の矛盾に気づく必要があったりします。
ユーザー自身も頭の整理ができていない時も多く、矛盾したことをいうことがあります。
そういったユーザー自身も気づいていない矛盾を排除し、より良い方向にユーザーを導いていくことが、本当にできるエンジニアだと思います。
その時に活躍するのが、やはりロジックツリーなどの考え方になります。
これは頭の中でできるようになるには、相当な時間がかかると思いますが、どんな時も必ずロジカルに考える癖をつけていくことが重要だと思います。
(ただし、プライベートでもその癖が強く出てしまうと、理屈っぽい感じになり面倒くさがられる可能性がありますのでご注意ください)
机に座って話しているようなときは、私は今でも基本はメモを取ります。
パソコンでメモを取ることも多くはなってきましたが、会議が発散や混乱しそうなときは、かならずノートにメモを取るようにしています。
その方が、1つ目の議題と4つ目の議題を線でつなげる、といったことが簡単にできるのでそうしています。
マインドマップなどを上手に使うことができれば、それも良い方法だと思います。
まとめ
この本はボリュームも多く、少し難しめですので、今回の記事だけでは書ききれない要素もいっぱいあります。
ただ、私の言う通りすればよいということではないため、このようなエッセンスを使って、自分はこういう風にやってみよう、といった感じでトライ・アンド・エラーを繰り返していくことが重要だと思います。
その繰り返しが、それがやがて皆さんの経験となり、エンジニアとし、社会人としての能力向上につながっていくと思います。
最初は少し難しいと感じてしまう本かも知れませんが、1度目より2度目、3度目と時間を空けて読むことによって、ドンドンとこの本の良さを実感してできると思います。
最初は少し苦痛かも知れませんが、一度手に取ってみることをお勧めします。
参考記事: