組織をダメにする上司。ダメにする方法を理解して自分を振り返ろう

「人の振り見て我が振り直せ」

ほとんどの方が聞いたことのある言葉だと思いますが、私は大事な言葉だと思います。

自分のダメな部分はどうしても見えづらいものであり、人から指摘されたとしても、本当に自分がそのような振る舞いをしているのか、なかなか実感できません。

さらには、自分が上司ともなると、指摘をしてくれる人自体がどんどん減っていってしまいます

でも、完璧な人間がいないように、自分にもダメな部分はあり、いくつになっても改善をしていく必要があります。

いま現在上司の立場にいるような人たちは、20年程度の社会人生活があるような人が多いかと思います。

そのような中で、自分が若かった時の過去の上司像に固執してはいませんでしょうか。

過去のように、大学を卒業して新入社員として入った会社で定年まで勤めあげる、といった時代ではありません。

その時の上司像は、あくまでもその時代に合ったものであって、今の時代にはそぐわないこともあります。

そこで、組織をダメにする上司、これを理解することで、自身の行動を振り返り、私たちは、今の時代にあったできる上司になる努力を続けていきましょう。

そもそも上司がやるべき事とは?

まず、そもそも上司がやるべきことを把握する必要があると思います。

上司がやるべき事とはなんでしょうか?

上司がやるべき事とは、上司自身が能力を発揮する、プログラミングをする企業を例に分かりやすく言えば、上司が一人で最高のプログラムを書き上げる、といったことではありません。

様々な部下やメンバーがいる組織・チーム全体で最高のプログラムを最大のパフォーマンスで発揮できるようにすることです。

まず、ここを勘違いしている方も多いかと思います。

上司は組織やチームの力をつける努力をすること、これを念頭において、組織をダメにする方法を見て頂ければ、自身の言動を振り返ることができると思います。

組織をダメにする簡単な方法

細かな報告を求める

組織をダメにする、一番手っ取り早い方法です。

上司である以上、やはり権限がありますし、部下やメンバーを管理するという仕事があるのも事実です。

それを口実にして、すべての部下の仕事や行動に対して、細かい報告を義務付ける行為が、ここでいう組織をダメにする方法の1つになります。

言い方を変えれば、部下やメンバーに判断することをさせない、ということになるかも知れません。

もちろん、上司には判断をするという責務もあります。

部下やメンバーが仕事の方向性に悩んだ時、どちらに向かうべきか、それを上司の視点から判断するのです。

ここで大事になるのが、「上司の視点から」ということになります。

逆に言うと、部下やメンバーの視点から判断できることであれば、それは部下やメンバーに任せる必要があるのです。

それなのに、細かい報告を求めていると、部下やメンバーが判断をする前の情報まで集まってしまいます。

情報が集まると、ついつい口出しをしたくなってしまう、という負のループが起こることになります。

これを続けていると、部下やメンバーは自分で考えるということを放棄してしまいます。

さらには、仕事のモチベーションも低下し、転職してしまうということにもなりかねません。

そこで、自分が思う報告の頻度をぐっとこらえて長くする、部下やメンバーから報告が来るまで待ってみる、といったことを試してみてください。

そのためには、部下やメンバーを信頼することが必要になってきますが、なかなか簡単なことではありません。

信頼しているつもり、という人は多いかも知れませんが、本当に信頼して任せることが出来ている人は少数だと思います。

始めから信頼しようとするのではなく、無理やりでも報告頻度を減らしてみる、といったことを実施しているうちに、徐々に部下やメンバーを信頼できるようになってくると思います。

「自分しかできない」が口癖で、仕事や情報を自分だけで抱え込む

現在上司という立場で働いている方は、出世する前はできる人間として評価されてきた方だとは思いますが、

・自分のやり方が一番良い
・自分の判断が必ず正しい
・自分は他の人間よりできる人間である

このように考えている人は要注意です。

難しいのは、このように考えているということ自体、自分自身では感じとりづらいことになります。

こういった人は、周りから指摘を受けても、自分が正しいという気持ちが強いため、話を聞いているようで心の中でずっと反論をしています。

そのため、自分の言動を振り返るということもしませんので、いつまでたっても変わるきっかけすら見つけられません

確かに、同僚や上司、もしくは部下から指摘されても、なかなか自分のダメな部分を受け入れることはできないかも知れません。

ですので、全く面識のない人、例えば私が書いているこの文章を素直な気持ちで読んでみてもらえれば幸いです。

このような状態が続くと、部下やメンバーには、雑用のような仕事しか回っていかないことになりますので、組織として成長していくはずがありません。

部下から意見がでたときに、すぐに「でも」や「だったら」といった言葉から始まる発言をしていないでしょうか。

この言葉から始まる発言は、相手にとっては否定としか感じませんので、そのあとの発言がどれだけ良いものであっても伝わりづらいのです。

良く言われるのは「Yes~、But~」という方法で、「なるほど、良く考えているね。もう少し○○を深掘りしたらもっと良くなるんじゃない」といった感じで、まずは相手の意見を肯定し、その後に自分の意見や考えをつなげることを意識していきましょう。

まとめ

組織をダメにする方法、何も特別なことではなく、多くの人が陥りがちなことが非常に多いです。

出世したばかりの方にとっては、考え方を切り替える必要があり、なかなか切り替えるのが難しいところではあるのですが、上司一人が頑張って目立っても、成果は長く続かないです。

それどころか、部下やメンバーのモチベーションを奪うことにもつながりかねません。

部下やメンバーのモチベーションが下がってしまっては、組織やチームの成果は向上しません。

上司一人分の成果しか出てこない組織は、ダメな組織として評価されるのも時間の問題です。

部下やメンバーを信頼する、簡単なことのようで非常に難しい事です。

でも、これを常に意識して、日々の行動を変え続けていくことができる人は、将来必ず素敵な上司になり、より良い組織を作っていけると思います。

なかなか、組織の成果が出ない、部下やメンバーのモチベーションが低いといった悩みを持たれている方がいたら、もしかしたら、自分が組織をダメにする言動をしているのかも知れません。

今回のことを意識して自身の言動を振り返ってみて頂ければと思います。

参考記事:

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