E資格受験に向けて、第4弾になります。
前回までに、
- そもそもE資格とは
- E資格取得のために求められる学習範囲
についてまとめてきました。
今回は、E資格を取得するために必須となる、認定講座の学習内容について整理します。
認定講座については、
- 受講した認定講座
- 認定講座の終了条件
- 終了条件の一つ、課題作成
の順番で整理していきます。
後になって思いますが、ここが一番重要で、一番難関だと言えると思います。
もくじ
受講した認定講座
私が受講した認定講座は、スキルアップAI(現:スキルアップNeXt)のEラーニング講座の中で、
現場で使えるディープラーニング基礎講座 | eラーニング
というものになります。
こちらを選択した理由は、やはり価格になります。
数年前から、E資格に興味はありましたが、その頃の認定講座は30万円を超えるような講座が多く、自費で受講するには躊躇する金額で諦めていました。
ただ、数年たち、10万円を切るような講座があることを知り、E資格取得に向けて受講する決意をしました。
一番安価な講座を選んだこともあり、内容はすべてEラーニング形式で、動画を見て自分で学習するものになります。
この後に、講座終了条件についても記載していくのですが、E資格は認定講座を卒業することが一番難しいですし、挫折してしまうポイントでもあると思いますので、できれば対面式やより質問などがしやすい講座の方が良いとは思います。
認定講座の終了要件
私が受講した認定講座の終了条件は以下4つになります。
- 数学テスト合格
- 機械学習テスト合格
- ディープラーニングテスト合格
- 条件をクリアした課題提出
前回も記載しましたが、テストについては難しいものではありますが、合格するだけであれば、何とかなります。
もちろん、E資格という肩書だけが欲しい人であればそれでも良いですが、ディープラーニングやAIに対する知識を付けたい人であれば、自分で調べて自分の知識にするためには、かなりの時間を使うと思います。
講座は動画を視聴する形式のため、自分で何度でも見直すことができますし、非常に分かりやすい内容になっていたため、飽きることなく続けることができたと思います。
それでもディープラーニングを理解するために、数学的な要素や、
ここまで細かいことを覚える必要があるのか?
という疑問は常に付きまといました。
最近では、インターネットで調べれば、そこまで詳細を知らなくても、なんとなくのモデルは作成できてしまいます。
この辺りは、
E資格取得を目的とするのか
E資格に含まれるディープラーニングの知識を付けることを目的とするのか
この違いによって、求めるものが変わってくると思います。
E資格の難易度については、様々な記事があり、合格率 70%程度という部分だけを見てしまうと、難易度は低いと感じてしまうかも知れません。
ただし、こちらは統計データがないので正確なところは分かりませんが、認定講座を卒業できる割合は、かなり低いものになっているような記事を見たこともあります。
私自身も講座を受講してみて、何度も挫折しそうになりましたし、たしかに難しいと感じました。
その中でも、一番のハードルは課題作成だと思いますので、その部分について次の章で記載したいと思います。
終了条件の一つ、課題作成
最難関と言える、課題についてです。
受講する講座によって違いはあるようですが、私が受講した講座では、
手書き文字の画像を識別して、正解率 98%以上となるディープラーニング・モデルの作成
でした。
インターネットで調べると、MNISTのデータを使って手書き数字の画像を識別するといったサイトが見つかると思います。
それに似た内容を、講座に合わせてカスタマイズしているという感じになります。
ただし、インターネットで見つかる情報としては、フレームワークを利用したものがほとんどであり、私が受講した講座ではそれが許されません。
フレームワークの中で実際にしている処理を自分で作成する必要があります。
もちろん、それを作成するための1つ1つのコンポーネントを、講義で学習していくのですが、やはり難しい。
Pythonを理解している前提で、インターネットで調べながら作成していくと、だいたい80~90%の正解率のモデルは作成できるかも知れません。
ただ、そこからの10~20%の精度向上がなかなか進まない
この時に特に思ったのが、対面式の講座を受講していれば、講師からのアドバイスなどを得ることができたのかな、という点になります。
私も、正解率 90%程度のモデルが出来上がり、そこから最終調整をしていく段階が非常に時間がかかりました。
私もやってしまった、良くやってしまう間違いポイントだと思うのは、
とりあえず精度を上げたいがために、層を広く・深くしようとする
ということだと思います。
もちろん、状況によって間違いではないのですが、思考停止しているときに陥ってしまいやすいと思います。
その場合に何が起こるかというと、
計算時間が異常にかかり、トライ&エラーの速度に急ブレーキがかかる
ことになります。
精度を良くしたいけど、他に方法が思いつかないとなった場合、層を広く・深くして、1日中学習を走らせたけど終わらない、終わったとしても精度は向上しない、といったことを何度かやってしまいました。
GPUなど、高性能な計算環境を持っている方であれば、それほど大きな影響はないのかもしれませんが、私は普通にパソコンのCPUで計算する環境でした。
それでも、私が受講した講座に限定されるのかもしれませんが、
通常のパソコンで、数時間以内、それも1-2時間程度で学習が終わるようなモデルで、終了条件はクリアできる
と思います。
精度向上に詰まると、層を深く・広く、パラメータを多くしたくなってしまいますが、その他の方法
- 各モジュールの組み合わせで違いはないか
- 安易にこれが最新だから最適と考えてしまっている部分はないか
- モジュールの中も適切に考えられているか
を先に考えつくしてください。
課題について、具体的な内容を書くわけにはいきませんので、表面的な内容になってしまい、分かりづらいかも知れませんが、少しでもヒントになれば幸いです。
まとめ
E資格は試験を受けるための条件である、認定講座の受講、その認定講座の終了条件をクリアすることが一番の難関だと言えます。
認定講座の受講が必須になっている資格は他にもありますが、その認定講座の卒業に条件があるものは少ないのではないでしょうか。
だいたいは、受講さえすれば卒業できるものが多いと思います。
E資格という認定が、
「ディープラーニングについて、実装レベルで知識を有している」
このことを認定するためのものであるため、このような体系になっているのだと思います。
認定講座の受講料も決して安くはありませんし、講座の内容も簡単なものではありませんが、難しいからこそ、クリアした時には、自身の能力が飛躍的に上昇している実感を得ることができると思います。
逆に言うと、なんとなく学んでみよう、という気持ちでは、受講料が無駄になってしまうかもしれませんので、ある程度の覚悟を持って臨んでいただければと思います。
もちろんこれは、AIやディープラーニング初級者である私のような人間にとってであり、すでに実務で使っているような人には当てはまらないかも知れませんが。
まだまだAIは出始めで、すぐに進歩してしまうため、一度E資格を取得したから終わりとはならないと思いますが、新しい分野を学ぶための基礎はできると思いますので、興味を持った方はチャレンジすることをお勧めします。
参考記事: