組織が縦割りで、横の連携が無いのが問題、といったことを思う人も多いのではないでしょうか。
これは、ある程度の規模の会社になると、少なからず発生してくる問題でもあると思います。
組織が大きくなれば、それぞれの業務単位で組織を分けて、それぞれの組織でマネジメントしていかなければ、会社としての機能を失ってしまう可能性があるため、仕方ないことになります。
そのような縦割りと呼ばれる組織ではなくフラットな組織も、昨今は流行りであったりするのかも知れません。
しかし、まだ完全にはジョブ型雇用とはなっていない日本、完全にジョブ型雇用にならないと思われる日本においては、本当の意味でのフラットな組織を構成するのは高いハードルだと言えます。
そこで、組織の縦割り問題とは、その問題をどのように解決すべきなのか、間違った解決方法をしていないか、自身で振り返ってみましょう。
もくじ
組織の縦割り問題とは?
日本の場合、ジョブ型の働き方が完全に定着している訳ではありません。
そのため、組織を分けると、その組織間にどうしてもグレーな仕事、どちらの組織が実施すべきか判断しづらい仕事というものが出てきてしまいます。
このような仕事も、まだまだ組織が小さいうちは、阿吽の呼吸ではないですが、上手くコミュニケーションを取りながら進めていくことが出来ます。
しかし、ある程度組織が大きくなり、働く社員も増えていくと、ここがどうしても難しくなってきます。
組織間のコミュニケーションが減り、グレーな仕事を押し付けあう、それによってより組織間のコミュニケーションが減る、という悪循環です。
皆さまの中にも似たような経験をされた方もいるのではないでしょうか。
ある程度は仕方ないコトかも知れませんが、このような事態を避けるために、どのような対策が考えられるのでしょうか。
組織の縦割り問題を解決する方法とは?
組織の縦割り問題を解決しようとして、様々な対策を取られている会社も多いのではないでしょうか。
たまに話として耳に入るのが、組織横ぐしのバーチャルなチームを作って、組織間のやり取りを増やそうということが挙げられるかと思います。
この方法の良いところは、ある意味、強制的に組織間のコミュニケーションを増やすことが出来る事だと思います。
会社の風土として、風通しが良いと思う人も多いと思いますが、やはり組織が違えば仕事も異なり、どうしてもコミュニケーションは減ってしまうと思います。
それを、強制的にバーチャルなチームとして集めることで、半強制的にコミュニケーションを増やすことができます。
会話が増えれば解決するという簡単な問題ではございませんが、やはり会話が増えれば新しい発見が出る可能性は高まります。
間違った対策による弊害
組織を横ぐしにしたバーチャルなチーム、とても響きが良いようにも聞こえます。
ただし、少し気をつけてください。
一度良い結果を出したときに、すべての問題がバーチャルなチームを作ることで解決できる、と考え始めてしまうことが非常に危険な状態だと考えます。
バーチャルチームの乱立です。
一見、上手くいった対策を横展開しているので、これまた上手くいくようにみえてしまうかも知れませんが、良く考えてみてください。
組織というものが存在するのに、バーチャルなチームも存在する、なにかおかしくないでしょうか。
組織とチームは異なるという反論が来るのかも知れないですが、乱立するバーチャルなチームは、既存の組織を崩壊させるとも感じています。
何か特定の目的を持ったバーチャルなチームを1つ作って目的を達成する、これは良いのですが、そのチームが3つも4つも、となっていくのが変です。
組織の問題を解決するためのバーチャルなチームが、3つも4つもある、そんなことありますでしょうか。
それなら、そもそも組織がおかしいのではないでしょうか。
このように、バーチャルなチームを作って名前を付けて、それで問題解決に向けて走り出せた、と考えている人は一度立ち止まって考えてみてください。
問題がどこにあるのかきちんと把握できていますでしょうか?
その問題はバーチャルなチームを作ることで解決できるのでしょうか?
まとめ
組織間のコミュニケーションが問題になることはあると思います。
それらも様々な方法で解決してきたとも思います。
原因も様々だと思いますので、組織横ぐしのバーチャルなチームがとても有効な場合もありますし、それを否定するつもりはありません。
ただし、バーチャルなチームを作ったから解決に向かう、として考えることをやめていないでしょうか。
これを自分にもう一度問いかけてみて欲しいと思います。
自分が所属する会社の中で、バーチャルなチームが3つも4つも、もしくはそれ以上あるような場合は、一度冷静に俯瞰して考えてみましょう。
参考記事: