最近、エネルギーハーベスティングと言われるキーワードを目にしまして、私が興味のある5GやIoTといった世界との関連が深かったため、記事として整理しておきたいと思います。
ここでは、
・エネルギーハーベスティングとは何なのか、どのように活用されるのか
・5Gで進化すると言われているIoTの世界とどのように関連するのか
についてまとめていきたいと思います。
もくじ
エネルギーハーベスティングとは何なのか、どのように活用されるのか
エネルギーハーベスティングとは、ウィキペディアから引用すると、
『環境発電またはエネルギーハーベスティングとは太陽光や室内光(照明)、振動、廃熱、体温、電磁波等のエネルギーを電力に変換する発電方法。メガソーラー発電や水力発電、風力発電が連想されるが、いわゆる自然エネルギーを使った系統電源に接続する低コスト・大容量の電源とは異なる概念である』
とのことです。
少し小難しいでしょうか。
これまでの発電というと、水力や火力により風車を回して電気を作る、小学校での実験を思い出すと思います。
自然界には、これら以外にもいろいろなエネルギーが存在し、それらのエネルギーを使って発電することで、半永久的に環境にやさしく発電することを目的としたものになります。
この考え方自体は新しいものではないようですが、やはりエネルギー自体が小さく、その小さなエネルギーでは利用用途が限られる欠点があるようです。
ただし、いわゆるデバイス側も進化し、その小さなエネルギーでも駆動するデバイスが出てきたことにより、徐々に利用用途も拡大していくだろうと考えられます。
5Gで進化すると言われているIoTの世界とどのように関連するのか
さて、このエネルギーハーベスティングと5G、IoTがどのように関連するのでしょうか。
これを考えるには、IoTがどのような用途で使われるかの観点が必要になります。
IoTの利用用途は、それこそ無限に広がっておりますが、やはり、生活を豊かにするための利用用途よりは、安心な生活を送るための利用用途での使われ方が発展してくれれば嬉しいと考えております。
それでも、ネットで検索すれば色々な用途が出てきますが、
・災害対策
これは、日本で生活する上で重要な要素かと思います。
この用途においては、
・橋の老朽化をモニタリング
・トンネル内の老朽化をモニタリング
などなどがあります。
これらは、橋やトンネルの各所にセンサーを取り付けて、老朽化をチェックできるようになります。
いまは、人が定期的に現地に行って確認する必要があったため、何十年に一度の確認しかできなかったと思います。
IoTにより、このような確認が常時出来るようになります。
しかし、ここで重要になるのが電力です。
橋やトンネルにコンセントはもちろんありませんし、電池ではいずれ切れてしまい交換が必要になります。
結局、電池を交換するために現地に行く必要があるのであれば、IoTのメリットは薄れてしまいます。
そこで、エネルギーハーベスティングにより、橋やトンネル内の振動エネルギーを利用することで、半永久的に使用可能なデバイスと取り付けることができれば、とても効率的に老朽化のモニタリングをすることができます。
このように、IoTには様々な可能性があるのですが、
・人がなかなかいけない場所にセンサーを設置することでメリットを得られる
・しかし、人がなかなかいけない場所のため、電力が問題になる
このジレンマがあります。
エネルギーハーベスティングとIoT、これらがより発展していくことで、このジレンマが解消され、よりIoTの活用の幅が広がっていくことが期待されます。
まとめ
今回、ニュースでエネルギーハーベスティングという言葉に出会い、これまではIoTのための通信ともいわれる5Gなどに興味を持っておりましたが、やはりセンサー・デバイス側の進歩も重要なのだと改めて気づかされました。
私は、デバイス作るような製造業で働いているわけではないので、直接デバイスを作るようなことはないとは思いますが、デバイス側の進歩や目標も意識しつつ、そのデバイスを活用して、ネットワーク側から何ができるのか、といった点には注目していきたいと思います。
技術としては、目新しいモノではないかも知れませんが、より具体的になってきている今だからこそ、改めて考えるきっかけになりました。