PMPはとるだけでは不十分、実務に生かすために必要となってくること

みなさんは、PMPという資格をご存じでしょうか。

以前も紹介したことがある資格なのですが、

PMPは、プロジェクトをマネージメントしていく上で必要となる要素を体系立てて学ぶことができ、その知識を有していることを証明することが出来る世界で通用する資格となっております。

PMPの勉強をしたことがある方であれば分かると思いますが、これが結構大変な勉強が必要で、途中で挫折する人も多いように感じます。

そのような資格で、せっかく資格を取得したのに、十分に活用されていないと感じることもあります。

それでは、PMPを取得した後に大事になることを考えながら、取得したPMPという世界に通用する資格を有効に活用できるようにしましょう。

PMPとは

改めになりますが、PMPとは、

アメリカ合衆国の非営利団体であるプロジェクトマネジメント協会(英: Project Management Institute、PMI)が主催しているプロジェクトマネジメントに関する国際資格である。(Wikipediaより)

となっており、世界で通用する資格になります。

受験するための条件もあり、研修などの費用もそれなりにかかる、取得のハードルが高い資格になります。

取得のハードルが高いということは、取得さえしてしまえば、自身の能力を対外的にアピールするための素材になるということです。

IT系のエンジニアとして働かれている方は、いずれ目指すことになる方も多いのではないでしょうか。

しかし、その有効なPMPですが、あまり有効に活用されていないようにも感じます。

PMPを取得しただけの資格マスター

どの資格でも言えることかも知れませんが、資格は持っているだけでは意味がありません。

PMPも実技の試験があるわけではありませんので、勉強や受験は苦ですが、しっかりと勉強をして、必要な知識を頭に詰め込むことで合格することは誰でもできます。

この取得したPMPに対して、有効に活用されていない人は以下の2つのタイプがいると思います。

  • 知識だけを活用してマウントを取りに来る
  • 実務に照らし合わせて学習していないため、実務では全く意識されない

知識だけを活用してマウントを取りに来る

私の一番嫌いなタイプかも知れません。

PMPはPMBOKとガイドに記載される知識群を活用してプロジェクトを管理していくためのものですが、そのPMBOKに記載されている知識や単語を使うだけで、全くプロジェクトを管理していないタイプです。

プロジェクトは生き物ですので、PMBOKの通りに進まないときも発生します。

そのような時に、PMBOKに記載されているようにAの次はBであるべき、のように教科書通りのやり方しかできないようでは、PMPという資格を生かすことが出来ているとは言えないと思います。

PMBOKの体系はもちろん重要で、それに沿うように管理することが理想ではあるのですが、どうしてもそうならない場合には柔軟な対応が出来る能力が、実務では求められます。

実務に照らし合わせて学習していないため、実務では全く意識されない

PMPの勉強をすると分かるのですが、暗記が必要となる部分も多く、またその時の業務がプロジェクトを管理する立場でない場合、なかなか実務と紐づけて記憶していくことが難しいと感じます。

そのため、学生時代の一夜漬けのようにPMBOKを暗記してPMPを取得してしまうと、実際にプロジェクトを管理する立場になった時に、全くその知識が生かされない状態になってしまうと思います。

このような状態にならないためには、資格を取得することを目的とせず、自身の経験を踏まえることができるようになってから資格を取得するといったことも大事になると感じます。

PMPを有効に活用するための必須スキル、コミュニケーション

さて、PMPを有効に活用できないタイプを見てきましたが、どちらのタイプに対しても言えることかもしれませんが、やはりコミュニケーションがうまくないと感じます。

PMPを勉強することのメリットの1つとして、プロジェクトを管理する立場同士で会話するときの共通言語となることが挙げられます。

しかし、逆に言うと、プロジェクトを管理する立場ではない人に対しては、異世界の言語に感じられるかも知れません。

そのような相手の状況を理解せずに、自身の知識であるPMBOKだけが正解だと言わんばかりのコミュニケーションを取っていれば、そのプロジェクトは成功しないでしょう。

もちろん、PMBOKの中でもステークホルダーなどとのコミュニケーションの重要性は記載されておりますが、ここは本で学んだことが一律に誰に対しても適用できることではありませんので、その他の知識や経験が必要になると思います。

PMPの目的は、プロジェクトを管理し成功に導くことです。

この目的のため、PMBOKの知識を使いながら、プロジェクトに関与するリソースを管理しながら、プロジェクトを成功に導いていく、これが出来る人が本当の意味でのプロジェクト・マネージャーだと考えます。

まとめ

PMP資格、IT系のエンジニアとして働いていると、

最初は技術系のスキルを身につける
次に高度情報処理
将来的には上流工程のためにPMP

と考える人も多いかも知れません。

確かにPMPは取得して損はない資格だと思いますが、PMPを取得するまでの時間、取得してからの時間も大事になると考えております。

プロジェクトとは、有期のものとされており、期間も長く関与する人が多いものだけではありません。

一人で成果物を期限内に納める仕事をしているのであれば、それも1つのプロジェクトなのです。

このように考えて、PMPを取得する前から、プロジェクトを意識することで、PMBOKの内容が理解しやすくなり、本当の実力として身につくことになると思います。

私の考える理想的な順番としては、

・若いときに、PMBOKの概説書のようなものを読む
・実務をこなしながら出来る範囲で実践する
・ある程度の期間がたった後にPMP取得を目指す

といった流れが良いのだと思っております。

PMP取得を目指して挫折しそうになっている方もいるかもしれませんが、将来どのような仕事をするにしても役に立つ資格ではあると思いますので、くじけずに頑張ってください。

参考記事:

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