【読書】『なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか?』から学ぶこと

本日は、『なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか?』という本を紹介したいと思います。

ミシュランで星を獲得するような店を持っている人が、サイゼリヤでバイトする、その中での学びについて書かれている本になります。

IT業界のエンジニアとして働いている私からは遠い存在の方ではありますが、仕事力を磨く、という点で共感できる部分も多くありました。

筆者は星付きの店のオーナーですが、自分の店の雰囲気が良くない、コロナの影響を受けてしまう、そういった状況を危機と捉え、自分自身を変えるために、サイゼリヤにバイトとして学びに行き、そのバイトの中で様々な学びを得る内容になります。

その中から、私が気になった、

・強烈な危機感を持ち続けるサバンナ思考
・真似をすることとも大事、マヨネーズ理論
・フラットな組織運営

の3点について、私の意見を交えて整理したいと思います。

強烈な危機感を持ち続けるサバンナ思考

この本を読むきっかけとなった部分ですが、筆者の言うサバンナ思考とは、

このままじゃヤバいという危機感を持ち続けて、
1つでも多くのことに気づいて、
即行動する。

ということになります。

筆者がサイゼリヤにバイトに行くことにした、最初の思考がこのサバンナ思考になります。

これが、なぜサバンナ思考なのかというと、サバンナで生きる草食動物などは、常にライオンなどの肉食動物に狙われることになります。

そのようなサバンナで生き残るためには、ライオンに気づかれて追いかけられてから逃げる、では遅く、常に危機感を持ち続け、風上に立たないなどの危機回避の策を講じる必要があります。

これはビジネスの世界でも大事なことだと思います。

変化の早いこの時代において、いまの自分に対して強い危機感を持つことができるか、これは自己否定をしなければならない、ということではありません。

これまで当たり前なことが当たり前ではないかも知れない、当たり前でないのであれば変えなければいけない、このような思考をし続ける必要がある、ということになります。

このような変化に気づくためには、ネガティブ思考も必要となっております。

いわゆるビジネス本において、ネガティブ思考を勧めることは少ないかと思いますが、私は共感できる部分でした。

真似をすることとも大事、マヨネーズ理論

こちらも私は同じことを良く思います。

誰も考えたことのない新しいやり方で、新しい結果を生む

とても素晴らしいことだとは思いますが、ほとんどの事において、そのような発想なり手法の転換はできないと思います。

それであれば、まずは徹底的に人の真似をすることで、自分自身を成長させることができます。

自分の頭で考えることが大事ではあるのですが、考えて立ち止まるくらいなら、真似をして、色々ショートカットして急激に自分を成長させる、その後に自分なりのアレンジを加えていくことが、最終的には近道になることが多いと思います。

この時に、誰の真似をするか、ということですが、やはり1流の人を真似することが求められます。

1流というのは料理人の世界の言葉かも知れませんが、サラリーマンであれば、できる先輩や上司ということになると思います。

私も転職直後などは、できる先輩がやっていることを常に見ていました。

自分でやっていないことがあれば、次は自分がやる、分からなければ聞く、この繰り返しで成長できたと思っています。

人真似という単語には、あまり良いイメージが無いかも知れませんが、ビジネスの世界の成長の過程では、ドンドン取り入れるべきことだと感じます。

フラットな組織運営

フラットな組織運営について著書では、調理場の人で手が空いていればホールにもでる、その逆もしかり、そうすることで常に全体最適をしていくことが大事、という話をされています。

私も同意ではあるのですが、ある程度の企業規模になると、どうしても役割分担が必要になると考えております。

隣の部署やチームが忙しそうであればヘルプする、この気持ち自体は大事ですし、好きな考え方なのですが、最近のジョブ型採用、ジョブ型の働き方とは相反する部分が出てきてしまう気もしております。

自分の仕事をジョブとして定義する、そのジョブに対する成果で報酬が決まる

これがジョブ型ですので、定義されていないジョブを実施することは自分のためにならないばかりか、その反動で自分のジョブがおろそかになる危険性があります。

ジョブ型の反対であるメンバーシップ型であれば、全体最適を考えた動きを評価することはできると思いますが、ジョブ型であれば難しいかと思います。

この点については、どっちが良い悪いという話ではないのですが、ジョブ型を表明する企業も増えてきていたり、テレワーク時のメンバーを評価するためにはジョブ型でないと難しかったりするため、非常に悩ましい部分です。

以前から私の中で答えが出ずにいる部分なのですが、この本を読み改めて考えないといけない、と感じました。

まとめ

IT業界のエンジニアとして働く私とは、全く異なる業界で働かれている方ではありますが、自分自身を成長させるために、

サバンナ思考で早く気づき
マヨネーズ理論で早く成長する

といった点で、すごく共感できる内容でした。

フラットな組織に関しては、著者の考えを取り入れつつ、私なりの答えを出していく必要があるのだとは感じておりますが、この本を読むことで、改めてそのことに気づけたのが良かったと思います。

どの立場であっても、この本に書かれている内容は参考になる部分も多いかと思いますので、読んでみることをお勧めします。

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