今回は、人は話し方が9割、という本を紹介しようと思います。
この本は、話し方が上手になるための37個のキーワード、というよりは、37個の考え方という感じでまとめられております。
キーワードを並べてもらえると、すぐに使えるのに、と思うかも知れませんが、キーワードだけだと応用が利きづらいということがあるかと思います。
それに対して、この本では考え方という感じでまとめられているため、自分がおかれている立場だったらと考えながら読み進めることができると思います。
その中で、今回この本を読み、私が気になった以下の3つについてまとめさせていただきます。
- 相手に9割しゃべらせる拡張話法
- 正論はストレートに伝えず変化球で
- 「がんばれ」の使い方は要注意
それぞれについて具体的に見ていきましょう。
もくじ
相手に9割しゃべらせる拡張話法
私は別の記事でも良く、
傾聴が大事
ということを書かせていただいているのですが、その考え方に通じるものがあると感じました。
「人はみな自分を分かってくれる人を好きになる」
この考え方のもと、自分が話すのではなく、相手に話させる、ということになります。
そのためのテクニックとして、
感嘆:「へー、そーなんだ」
反復:「〇〇ということなんだね」
共感:「分かります」
賞賛:「へー、すごい」
質問:「それでどうなったの?」
を使って相手の話を広げる、ということになります。
もちろん、自分の話をする時もあるのですが、やはり相手の話を出し切ってあげることが大事なのだと思います。
また、プレゼンテーションなどとは違い、相手も整理して話しているわけではありませんので、これらの反応をしてあげることで、自身の考えが整理されていき、話したいことを全部出し切ることができるようになります。
正論はストレートに伝えず変化球で
これは、私自身、自己反省しなければならない部分です。
自分の正論を押し付けてはいけない、ということを頭では理解しているつもりですが、時間がなかったりすると、どうしても正論を先に言ってしまうことがあります。
特に、上司部下の関係性で会話しているときは、そうなってしまうケースがあります。
しかし、正論だけを伝えても、相手にとっては逃げ道が無くなり、腹落ちするというよりは、説き伏せられる、という感覚に陥ってしまいます。
ですので、相手にとっては身にはつかず、次も同じようなことをやってしまう可能性が高くなってしまいます。
そのため、
「〇〇は□□だ」
と正論をストレートに伝えるだけではなく、
「私もそうだったのですが、○○は□□と考えると上手くいきました」
といった会話の出だしを意識して、自分の体験なども交えて、伝えるといったことが必要になります。
こちらも、言葉のテクニックというよりは、
相手と同じ目線になり、相手に寄り添い、共感して伝える
ということが大事になってきます。
これは、なかなか難しいのですが、改めて意識していきたいと感じました。
「がんばれ」の使い方は要注意
「がんばれ」という言葉は、すごく前向きで良い言葉のように感じると思います。
ただし、「頑張っているね」ということを言う場合でも、
頑張っている人からすると「これ以上頑張れということなのか?」
頑張ってない人からすると「この人は嫌みで言っているのか?」
といった印象を受けてしまう人が少なからずいます。
少し話はそれるのですが、うつ病や適応障害という病気になってしまった方に対しても、「がんばれ」という言葉は禁句らしいです。
以前、同僚が適応障害になった時、私もどう接すれば良いのか悩んでおりましたし、「がんばれ」と言いたくなったりしました。
ですが、「がんばれ」という言葉は、かなり強い言葉のようで、
「がんばろうとは思っているけどできない。自分が悪いのか」
というように、負の方向に向いてしまう可能性があるらしいです。
病気の場合は、特殊な状態かも知れませんが、そうではなかったとしても、「がんばれ」という言葉は、使い方、使うタイミングに注意する必要があります。
では、そのタイミングはどのように見極めれば良いのか、ということですが、
日ごろの洞察力が大事
になります。
周りの人間の、日々の言動に意識をしておくことで、その相手が、いまどのような状態なのか、これを掴むことで、「がんばれ」を使うタイミングを見極めていく必要があります。
つまりは、話し方というより、相手を認識して意識する、ということが重要なのかも知れません。
まとめ
話し方に関する本はいろいろ出ていると思いますし、どの本を読んでも勉強になる部分はいっぱいあります。
特に、私は話が上手な方ではないため、常日頃、良いアイデアが無いか考えております。
そのような中で、「○○の時は、□□と言おう」というテクニックが書かれている本もためになるのですが、この本のように考え方をまとめて頂いている方が、今後、様々なシチュエーションで使うことができるかも、という期待があります。
この考え方を意識しつつ、自分なりに会話を組み立てていくことで、あなたも話し上手な人になれると思いますので、一緒に頑張っていきましょう。