バズワードを使うだけで思考停止しないで欲しい。説明した気になる危険な言動

みなさんはバズワードという言葉を聞いたことがありますでしょうか。

IT系のニュースなどを見ていると

「〇〇はただのバズワードで終わるのか」

などの使われ方をしていることがあります。

このバズワードですが、その時代などを良く表している言葉だったりするのですが、この言葉を安易に使うことは非常に危険であったり、意図と異なる方向に向かうなど逆効果になることが良くあります。

そこで、

  • そもそもバズワードとはどのようなものか
  • バズワードを使うことで逆効果になる場合がある
  • バズワードの落とし穴にハマらない方法を整理していきたいと思います。

といったことについて整理してみたいと思います。

この記事を読んだ方が、今後は適切な形でバズワードと呼ばれる言葉をつかえるようになれば嬉しく思います。

そもそもバズワードとはどのようなものか

まずは、そもそもバズワードとは何なのでしょうか。

ウィキペディアによると、

バズワード(英: buzzword)とは、技術的な専門用語から引用したり、それを真似た言葉で、しばしば、素人がその分野に精通しているように見せるために乱用される、無意味だが、かっこいい、それっぽい言葉のことである。 また、特定の期間や分野の中でとても人気となった言葉という意味もある。権威付けされたり、専門用語や印象付けるような技術用語。コンピュータの分野でよく使われるが、政治など広い分野で使われる。1940年代半ばのアメリカのスラングが起源。

とあります。

具体的には、昨今では『DX(デジタルトランスフォーメーション)』という言葉が一番分かりやすいと思います。

DXとは、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」ことを表しているのですが、「ITの浸透が・・・」と話すより、「DXです」と言った方が格好良いですよね。

このように、表現したいことをシンプルに的確に表した言葉がバズワードなのですが、使い方を間違うと逆効果になることもあります。

バズワードは便利な言葉だが使い方を間違えると逆効果になる

それでは、バズワードの危険な使い方とはどのようなものなのでしょうか。

もう一度、ウィキペディアの引用を見てみましょう。

バズワード(英: buzzword)とは、技術的な専門用語から引用したり、それを真似た言葉で、しばしば、素人がその分野に精通しているように見せるために乱用される、無意味だが、かっこいい、それっぽい言葉のことである。 また、特定の期間や分野の中でとても人気となった言葉という意味もある。権威付けされたり、専門用語や印象付けるような技術用語。コンピュータの分野でよく使われるが、政治など広い分野で使われる。1940年代半ばのアメリカのスラングが起源。

この中で、

素人がその分野に精通しているように見せるために乱用される、無意味だが、かっこいい、それっぽい言葉

の部分が非常に危険な部分となります。

バズワードを使って説明をすると、時代を理解しており、それっぽく聞こえるのですが、

「それで、何が言いたいの?」

というリアクションになることが良くあります。

その理由は、

バズワードが何か1つのことを表している訳ではなく、複数のことを総称した言葉であったり、概念的な言葉であったりするため

具体的な説明を求められる場で利用すると、説明がぼやけてしまうことになるからです。

もちろん、説明をする側の人、説明を聞く側の人、お互いの中で、そのバズワードが何を表現しているか、という共通認識が持たれている場合は、バズワードを使うことでスマートに、より的確に相手に物事を説明することができることは事実です。

しかし、そのような状況は非常にまれで、同じバズワードに対して異なる認識をしているという前提のもと考えておく必要があると思います。

バズワードの落とし穴にハマらないための方法

バズワードを使うことで、説明がぼやけてしまう可能性について書かせていただきましたが、それではバズワードは一切使わない方が良いのでしょうか。

答えはNoになります。

プレゼンや説明には、やはりシンプルさ、スマートさが求められます。

その時に、すべての言葉の意味まで解説していると、冗長なものになってしまう場合もありますので、効果的にバズワードを使っていく必要があります。

そこで、重要になるのが、

『一度、日本語にして説明してみる』

となります。

資料上は、バズワードを使っているときでも、一度、声に出して日本語で説明してみてください。

この時に、バズワードがバズワードのままでしか説明できない場合、あなたの説明は具体性に欠けていると言えます。

バズワードの部分を具体的な形で説明できるのであれば、必要な要素は詰まっていると言えます。

あとは、資料上の言葉だけで不足しているのであれば、補足を入れれば良いですし、そのままでも伝わるのであれば、バズワードのままでも問題ないと思います。

IT業界に入ると、多くの言葉がカタカナの言葉であり、周りの人間もカタカナの言葉を使う人が多いと思います。

そのため、何となく分かった気になってしまうのですが、

常に日本語で説明しなおす、

この癖をつけておくことで、相手に伝わらない説明というものが減ると思います。

今回は、説明する場合を想定して注意点を記載しましたが、相手の話を聞く場合も同様になります。

相手がバズワードを使って説明している場合、具体的に何のことを話しているのか、それを日本語で解釈してみることが必要です。

そこで、理解できなければ確認しましょう。

お互いの認識ズレの発生を格段に減らすことが出来るようになります。

まとめ

IT業界にいると良く聞くバズワード、非常に便利でインパクトのある言葉ではあるのですが、注意して使うことが重要になります。

「うちの会社はDXに力をいれています」

といった話があれば注意してください。

DXの何をやっているのか分からないですよね。

もちろん、広告など短い文章しか書けない場合は仕方ないケースもあるのですが、実際の仕事をしているときに、このような説明では相手に正確に伝わらないと考えておいてください。

物事を相手に伝える、相手の伝えたいことを理解する、このためにはバズワードに頼らず、日本語で考えることが重要になってきますので、常に意識することで、あなたの仕事もやりやすくなるはずです。

参考記事:

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