最近、いくつかのTV番組で、先日ISSから帰還された野口さんが出演されているのをみました。
宇宙なんて、平凡な私からするとすごく遠い世界で、そこに3度も行って未来のための活動をされている事、素直にすごいなと感じます。
ただ、ある番組の中で宇宙ゴミについて発言されている場面があり、その話を聞いたときに、ちょっと気になる部分が出てしまいましたので、整理もかねて記事にしてみようと思いました。
もくじ
先日発言された宇宙ゴミについて
宇宙ゴミとは、スペースデブリとも呼ばれるようで、
「軌道上で不要になった物体」
とのことです。
これには、使用済みのロケットや破片など、さらには塗料のかけらも宇宙ゴミとなるようです。
地球にいる感覚からすると塗料のかけらなんて、地面に落ちて少し色がついている程度、という感覚を持ってしまうかも知れませんが、宇宙ではこれらが速度を持って周回しており、当たれば金属も貫通するような威力を持っているようです。
野口さんの先日のお話は以下のような感じでした。
船外活動がミッションであった。船外活動の時は、船体の手すりをつたっていくのだが、宇宙ゴミが貫通した場所などがあると、その亀裂に手袋が引っかかることで、手袋が避けてしまう、といった危険がある。
15年ぶりの船外活動だったが、宇宙ゴミが驚くほど増えている。
この話を聞いて、すごく怖い状況の中で、大変な作業をされている、まさに命がけですごいな、と思う反面、こういった活動自体が宇宙ゴミを増やしていることになるという気持ちにもなりました。
人類の進歩により、地球を飛び出して宇宙に経済を広げる、とても素敵なことだと思いますし、今後も夢見ていきたいと思いますが、地球における環境問題などが騒がれている中で、今度は宇宙で同じことをやっているようにも感じてしまいます。
もちろん、私なんかより遠い将来のことまで見据えて皆さま様々な検討をしながら、研究をされているので、私が偉そうに言える立場ではないのですが、いま地球でSDGsと叫ばれているからこそ、宇宙に対しても同じ目線を持つ必要があるのかなと感じます。
人間が宇宙を汚していることに対して何ができるのか
宇宙ゴミについて率直に思ったことを書かせていただきましたが、では、地球の環境に対してSDGsと叫ばれている中で、宇宙についてはどのようなことが考えられているのでしょうか。
JAXAのホームページに、SDGsへの貢献として以下のような取り組み事例が記載されていました。
・宇宙からアジア太平洋地域の災害被害の軽減を目指す
・宇宙から森林変化を監視し、豊かな熱帯の管理を目指す
・宇宙から海の環境と安全を見守る
・宇宙から降雨を観測、洪水被害を軽減する
・宇宙から農業を観測。食物の安定供給に貢献
・大気汚染から人々の健康を守る
・微小重力環境を利用して健康長寿社会を支える
・⼈と環境に優しい持続可能な航空利⽤社会の実現を目指す
・新興国、宇宙途上国の小型衛星開発技術を支援
・地球観測データをSDGsの進捗状況把握に活用するための国際的議論に貢献
・持続可能な開発目標を支援する地球観測(EO4SDG)を主導する
SDGsへの取り組みということだからかも知れませんが、基本的には地球を中心とした取り組みになっているかと思います。
もちろん、私も地球に住んでいる人間として、いまの地球がより良い環境になり、50年、100年後も人類が住みやすい世界になっていれば良いなと思います。
でも、それと同時に今度は宇宙の環境破壊が進んでしまっていては本末転倒な気もしております。
片付けの苦手な人が、押し入れにモノを突っ込んで、見えるところだけきれいにしているような感じ。
IT系の一般企業で働いている私が何かできるのか、すごく魅力的なアイデアを提言できるのか、というと何もできないので、誰かを批判したりする権利もないですし、そのつもりもないのですが、野口さんの話を聞いて少し考えさせられました。
私はIT系の企業で働くくらいしか能力がないのですが、少しでもこのあたりの話に関わることができるような働き方はないものか、と漠然とではありますが意識するようになりました。
まとめ
子供の時から、宇宙が大好きで、絶対に宇宙に関わる仕事をしたい、という思いがあったわけではないので、今更、宇宙工学の道へ、という大胆なことはできません。
それでも、今の私のスキル、これから頑張って身につけることができるスキル、これらを使いながら、関連する分野の仕事ができるようになれたら良いな、という遅まきながらの夢が見つかりつつある気がします。
今更何を言っているのか、と我ながら思うところもありますが、諦めなければ何かしらすごく小さな関りでも見つけることができればと考えるようになってきました。
地球の環境破壊に対しても、宇宙の環境破壊に対しても、できることを実施していきたいと思います。
今回、いつもと違う雰囲気の記事になってしまいましたが、会社員としても新たな道を見つけていきたい、といった流れで、視野を広げるという意味で書かせていただきました。